はじめに:上級会員制度とは?
飛行機をたくさん利用すると、空港でのさまざまな特典が受けられる「上級会員」になることができます。たとえば、チェックインや手荷物預けがスムーズになったり、ラウンジでゆっくり休めたり、優先搭乗ができたりと、旅がぐんと快適になります。
日本には2つの大きな航空会社、JAL(日本航空)とANA(全日空)があります。それぞれに特別な会員制度があり、JALは「JGC(JALグローバルクラブ)」、ANAは「SFC(スーパーフライヤーズカード)」と呼ばれています。
この記事では、この2つの会員制度について、仕組みや考え方の違い、どんな人に向いているかを高校生にもわかりやすく説明します。将来、飛行機をよく使うようになったときの参考にもなりますよ。
JALの新制度:「ライフステータスポイント」とは?
2024年、JALは上級会員になるための仕組みを大きく変更しました。これまでは「1年間にどれだけ飛行機を使ったか」で判断していましたが、新制度では「ライフステータスポイント(LSP)」という、一生かけて貯められるポイントが基準となります。
- LSPは飛行機に乗るだけでなく、JALカードでの買い物など、日常生活の中でも貯めることができます。
- JGCに入会するには、LSPを合計1,500ポイントためる必要があります。
ただし、これは簡単なことではありません。たとえばJALカードで約6,000万円分の買い物をする、または国内線に約300回も乗る必要があると言われています。つまり、JALは「長年にわたってJALを利用してくれるお客さま」を優遇する方針に切り替えたのです。
短期間で一気に上級会員になるのは難しいですが、時間をかけてコツコツと利用することで、いつかJGCの資格を得られる制度になっています。
ANAのスタイル:1年間で勝負する「プレミアムポイント」制度
ANAはこれまで通り、1年間で上級会員を目指す方式を続けています。
- ANAでは「プレミアムポイント(PP)」というポイントを使い、1月1日から12月31日までの間にためたポイント数で判断されます。
- SFCの取得には、年間50,000PPが必要です。
- このポイントは年が変わるとリセットされます。
この制度のメリットは、たとえば出張や旅行が多い年に集中して飛行機を利用すれば、短期間で上級会員を目指せる点です。
実際には30万〜50万円程度の費用がかかると言われますが、「ANA修行」と呼ばれる挑戦をする人も多く、SNSなどでその体験談が共有されています。
SFCを一度取得すれば、あとはANAカードを持ち続けることで、上級会員の特典を継続して受けられるのも魅力です。
自分にはどちらが合っている?タイプ別で考えてみよう
JALとANAの制度は仕組みも考え方も大きく異なります。どちらが自分に向いているかは、ライフスタイルや飛行機の利用頻度によって変わります。
- 「1〜2年のうちに集中して達成したい!」という人にはANAのSFCがおすすめです。計画的に飛行機に乗れば、早い段階で上級会員の資格を得ることができます。
- 「長期的にゆっくりとポイントをためたい」という人にはJALのJGCが向いています。日常生活の中で少しずつポイントを積み重ねていくことで、将来的に上級会員になれるチャンスがあります。
どちらも「上級会員になること」が目的ではなく、「その後の快適な旅」が本当の目的です。自分の生活に合った方を選ぶことが大切です。
JGCとSFCの違いをひと目でチェック!
比較項目 | JALグローバルクラブ (JGC) | ANAスーパーフライヤーズカード (SFC) |
---|---|---|
資格の判断基準 | ライフステータスポイント(LSP) | プレミアムポイント(PP) |
ポイントの有効期限 | 一生リセットされない | 毎年リセットされる |
達成までの時間 | 長期的にコツコツたまる | 1年で集中して達成可能 |
向いている人のタイプ | JALを長年使い続ける人 | 短期間にたくさん飛行機に乗る人 |
ポイントのたまり方 | 飛行機利用+JALカードなどの日常の支払い | 飛行機の利用が中心 |
おすすめタイプ | ゆっくりじっくり型 | 短期集中型 |
次回予告:家族も一緒に特典を受けられる?
次回の記事では、JALやANAの上級会員になると家族にもどんな特典があるのか、そしてラウンジの使い方やその便利さについても紹介していきます。
「家族旅行がもっと快適になるって本当?」そんな疑問にお答えしますので、ぜひお楽しみに!

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